消費税率は平成31年10月1日から10%に上がることが予定されています。
同日から税負担の緩和を目的に消費税の軽減税率制度が実施されます。まだだいぶ先ではありますが、企業側でレジを含めたシステム対応が必要になることが予想され、小規模事業者・中小企業の皆様にとっては大きな資金負担が必要になってしまいます。
このような軽減税率へのシステム対応に対し、国の補助制度があるのをご存知でしょうか?
今回はこの補助制度(軽減税率対策補助金)について見ていきたいと思います。
消費税軽減税率対策補助金の対象企業等
軽減税率対策補助金による助成を受けるためには中小企業支援法に規定される中小企業者等に該当する必要があります。
業種や法人形態によって細かく規定されていますので、以下をご覧下さい。
~軽減税率対策補助金HPより~
【補助対象】複数税率対応のレジを導入・改修するパターン
概要
複数税率に対応したレジ(POSレジ)を導入する場合における概要は以下のようになっています。
多くの飲食店が当てはまってきそうですね。
~中小企業庁資料より~
対象となる導入・改修パターン
複数税率に対応したレジを導入又は改修する場合で補助を得るには、以下の4つの区分のうち、いづれかに該当する必要があります。
①レジ・導入型
複数税率対応の機能を有するPOS機能のないレジを対象機器とし、その導入費用を補助対象とします。
POS機能がなくても対象になります。
②レジ・改修型
複数税率非対応のレジを、対応レジに改修する場合の費用を補助対象とします。
③モバイルPOSレジシステム
複数税率に対応した継続的なレジ機能サービスをタブレット、PC、スマートフォンの汎用端末と、レシートプリンタを含む付属機器を組み合わせてレジとして利用する場合の導入費用を補助対象とします。
④POSレジシステム
POSレジシステムを複数税率に対応するように改修または導入する場合の費用を補助対象とします。
【補助対象】受発注システムの改修・入替をするパターン
補助対象となる電子的受発注システムのイメージ
受発注システムは各企業により仕様がさまざまですが、中小企業庁が想定しているシステムイメージは以下のようになっています。
~中小企業庁資料より~
もちろん必ずしも上記通りのシステム設計である必要はなく、上記のような機能を持つシステムの導入や改修が対象になってきます。
補助金制度の概要
レジシステムに比べ多額の費用が必要となるため補助額の上限も大きくなっています。
専門的な分野になるため、システムベンダーに事前に相談した方が良いと思います。
申請受付期間・申請方法(軽減税率対策補助金期限の延長)
国側では平成30年1月31日を当初の申請受付期限としていましたが、今後は平成31年10月1日から始まる消費税軽減税率制度に対応するため、補助事業の完了期限を以下のとおり変更しています。
(現行)平成30年1月31日までに事業完了
(変更後)平成31年9月30日までに事業完了
補助金の申請受付期限については、上記の事業完了期限に合わせて設定されますので、具体的な時期については、軽減税率対策補助金事務局および中小企業庁ホームページにおいて公表されます。(H29.12.1時点ではまだ公表されていません。)
また申請方法や具体的な申請のタイミングについては、上記に記載してきたパターンごとに異なりますので、詳細を下記HPで確認して頂き、確実に補助対象となるようにして頂ければと思います。